Daydreaming in Brookline, MA

一時帰国してビザを更新する

1 はじめに

今年の12月にビザが切れるので日本に一時帰国して更新しました。

2 経緯

ビザと共に運転免許証も切れてしまうこともあり、会社の移民関係部署には6月くらいから相談していました。まずはアメリカで延長申請をしたのですが、審査官から追加エビデンス提出要請(Request for evidence; RFE)が来てしまいました。更新なので甘めの審査を期待していたのですが。

弁護士によるとトランプ政権で厳しくなった審査基準がまだ継続されているようだとのことでした。バイデン政権になって審査基準は元に戻っているはずなのですが、審査官の裁量が大きく、こういったことはよくあるそうです。ある程度予期していましたが、面倒なことになりました。

追加書類の準備には手間と時間がかかるため、いったんこちらは保留して、日本に一時帰国してアメリカ大使館(兼領事館)でビザ更新の面接を受けることになりました。一般的に、アメリカ国外での審査は緩い傾向があります。日本への往復旅費がかかりますが、ラッキーにも会社が出してくれました。

なお、アメリカ国内でできる延長申請は厳密にはビザ更新では無く、アメリカで働く許可が延長されるだけです。もしアメリカ国外に出たら、アメリカ領事館で正式にビザ更新するまでアメリカには入国できません。

3 一時帰国準備

実は、夏に1ヶ月半ほど一時帰国した時に、ビザ更新のための面接を受ける話が出ていました。その時は、アメリカ大使館のサイトでビザ面接を予約しようとしたところ、アカウント重複のトラブルで進めなくなってしまい、結局時間切れとなって実現しませんでした。

今回は時間的に余裕があるので、以前ビザ手続きをしていただいた部署に問い合わせて古いアカウントのパスワードを教えていただき、そのアカウントを使って無事にビザ面接の予約ができました。それに合わせて飛行機チケットを購入したのですが、面接からビザ発行まで10日ほど見るように大使館のサイトに書いてあったので、余裕を見て帰りのフライトは面接後11日目で取りました。

4 面接準備

ビザの更新は移民関係の弁護士事務所にヘルプいただいているのですが、弁護士を審査官に見立ててインタビュー練習をしました。審査官に大きな裁量が与えられているので、ワーストケースを想定した厳しい質問を投げかけられ、最初の練習は目も当てられない状況でした。

そこでされた想定質問への回答を作って暗記し、数日後に再度弁護士とのインタビュー練習を行って、ようやく準備OKと言ってもらいました。私のビザはL-1Aという幹部、管理者向けのものなのですが、想定質問は以下のような感じでした。

  • job title/roleは何か
  • 何人部下を持ち、どういったマネージをしているのか
  • hiring/firingプロセスではどのような役割を果たしているか
  • プロジェクトはUSドルでいくら位の価値があるか
  • 日本では上記はどうだったか

5 一時帰国

2022年9月から日本のCovid水際対策が緩和され、ワクチン3回接種済みであれば出国前72時間以内の陰性証明は不要となりました。が、私は2回しか接種していないので、仕方なく72時間以内の陰性証明を取得しました。そのあたりは ここ に詳しくアップデートしてあります。

6 アメリカ大使館での面接

日本に入国した翌日、早速赤坂のアメリカ大使館に行ってビザ面接を受けました。

google mapsを見ながら大使館に向かって歩いていくと、警察がやってきて要件を聞かれました。大使館のゲート付近に人の列が出来ていたので並び、セキュリティーゲートを抜けて敷地内に入りました。なお、 US大使館の注意事項ページ に持ち込みできないものが書いてあります。かばんは 25cm x 25cmまでとのことですが、もうひと回り大きくても大丈夫でした。

領事館に入ると3つの窓口がありました。最初は日本人スタッフによる書類チェックです。$500支払うように言われ、いったん(3つとは別の)会計窓口に行ってクレジットカードで支払いました。ここで問題が見つかりました。私が自分で入力したDS-160という申請フォーマットにミスがあったのです。新しい書類の番号(application receipt/petition number)を入れるところを、現在のビザに書いてある古い番号を入れていました。窓口の人がその場で訂正してくれたのですが、危なかったです。

2つ目の窓口は指紋登録でした。デバイスの調子が悪いためか、何度やってもいずれかの指がうまく登録できません。何度もトライしていたら、もう行って良いと言われました。きちんと読み込めていない気がしたのですが、よかったのでしょうか。。。

最後の窓口が面接です。こちらには3人のアメリカ人審査官がいて、その前にずらっと列ができていました。審査官が厳しい質問をしているのか、どの人たちも5分くらいかかっているようです。中には別の窓口に回されている人もいましたが、面接でうまくいかなかったのでしょうか。緊張します。20分くらい並んでやっと自分の番が来ました。会社名と勤続年数、そしてポジションを聞かれただけで面接自体はあっと言う間に終わりました。最悪に備えて用意しておいた想定Q&Aのような質問はされませんでした。数日で更新されたビザ等を送るから行ってよいと言われました。

7 受け取り

ビザ等はレターパックプラスで滞在先に送ってもらうことにしていました。面接から二日後の夕方に郵送したというメールが来ました。メールには追跡番号が書いてあり、追跡が可能です。やきもきしながら待っているので、これはありがたいです。

そして、その翌朝(面接から3日後)には早くも届きました。思いの外に早くビザ付きパスポートが戻ってきたので、フライトチケットを2日前倒ししました。

なお、以前はI-129S等の書類2セットに審査官のサインと"approved"の赤いスタンプを押してもらったのですが、今回は1部だけでしかも"approved"スタンプがありませんでした。

8 アメリカ入国

ビザによるアメリカの入国審査はいつも緊張します。今回もビザの関連情報提出を求められ、入国審査官がI-129S書類を長々と見ていたので少し心配になりました。しかし、特に何も無く行って良いと言われました。翌日I-94を見たら延長したビザの期限と滞在許可期限が同じ日付になっていたので安心しました。

なお、最近は審査官が入国のスタンプを押さないようになったようです。夏も今回もスタンプがありませんでした。

入国審査の次にある荷物検査では別室送りになりました。今回も日本で多くの買い物をしたため、スーツケースの他に段ボール箱を一つ持っていたのです。段ボール箱を持っている人は皆別室送りになっているようでした。調査官はスーツケースには目もくれず、段ボール箱を開けて中を見ました。「肉は無いよね?」と聞かれたので「無いです」と答えたら、下の方まで調べようとはせずに再び封をして放免になりました。