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1 はじめに
日本に入国するには、フライト72時間以内のCovidテスト陰性証明が必須でしたが、
よりワクチン接種証明書(3回済)があれば不要となりました。2022年7月に私が一時帰国するにあたって調べたり経験したことを記録しておきます。状況や時期、場所が違うと、異なる対応が必要になるかもしれません。ご参考までに。他追記。アメリカに帰る際の情報も書いておきます。 情報更新。
2 日本に行く
3回ワクチン接種済み証明 、あるいはフライト前72時間以内の陰性証明いずれかが 必要です 。アメリカではワクチン2回接種でfully vaccinatedとみなされ、3回目以降はブースターと呼ばれています Frequently Asked Questions about COVID-19 Vaccination (CDC)。しかし、日本では何故か3回接種済みを条件としています。どうしてそこで線を引くかな。。。
以降、日本へ出発の際にはフライト前72時間以内のCovid PCRテストで、自覚症状無しでいきなり陽性が発覚した場合(結構あるらしい)にとても困るので、各方面に電話などでヒアリングしました。また、Covidから回復しても、数週間はテストによって陽性になることがあるそうです。
2.1 JALカスタマーサービスにヒアリング
- Covidテスト陽性ならフライトに搭乗できない
- 陽性の場合、変更可能なチケットであれば無償で変更できる。そうなった人はその場で次のフライトを予約することが多い。次のフライトでも陽性になったら再変更できる
- 変更はフライト何日前にしなければならないというルールは無く、仮に空港で出発直前に受けたテストで陽性になったとしても、その場で可能
- マイルを使ってアップグレードしている場合、フライト変更したらマイルが返却される。変更後のフライトでアップグレード可能な席があれば、新たにマイルを使ってアップグレードすることが可能
2022年6月現在、JALカスタマーサービスの電話は極めてつながりづらくなっています。話し中が何十回も続き、つながった後も1時間半の間、自動アナウンスを聞きながら待ち続けるような状況です。電話をスピーカーモードにして、他のことをしながら待つしかありません。もし担当が違うと電話を回してくれるのですが、自動アナウンスからやりなおしになります。JALに電話するのはかなり憂鬱です。
フライトチケットは、少々高くても変更可能なものを手配することが極めて重要です。
2.2 領事館にヒアリング
フライト72時間以内のCovidテストで陽性となった際に救済策があるのか、公式な情報はWeb上で見つかりませんでした。そこで、在ボストン日本国総領事館に電話して聞きました。
- 医師が書いた回復証明レターと、レター入手後にCovidテストで陽性となった証拠(日本の認めるPCRテスト限定?)があれば、事前に日本側と調整いただける(場合がある)
- 現在、依頼がが殺到していて、対応に4,5営業日が必要と日本側当局が言っている。つまり、72時間前のテストで突然陽性がわかった場合はアウト。夜間休日は対応しない
日本への渡航を計画しているのに、例えばフライトの数週間前にCovidになってしまった、というようなケースでならこれが使えるかもしれません。あらかじめ医師に回復レターを書いてもらい、その後に(72時間より前の)Covidテストを予約して、そのテストで陽性となったら領事館に泣きつく、というやり方が可能なように思います。逆に、そのような状況でもなければ、条件や準備がきつすぎるでしょうか。
2.3 医師の回復証明レター
これは私のホームドクター限定ですが、ご参考まで。
- 発行してもらうために、医師と電話面談が必要
- いつCovidが判明して、いつ回復して、いつ陰性となった、という情報が必要
- Covid判明は、状況証拠だけではだめで、例えば簡易テストで陽性の結果が出た、ようなことが必要
結局、回復証明のためには、簡易テスト等による陰性エビデンスが必要なのですね。「(エラーの多い)PCRテストで想定外の陽性になってしまった」場合の保険にしかなりません。。。「症状が出てから10日なり2週間も経っているので回復しています」のようなレターだったらもう少し使いやすいのですが。
2.4 Walgreensのrapid NAATテスト
日本に入国するためのCovidテストは、直前に空港で受ける、医療機関で受ける、CVSやWalgreensで受ける、というようにいくつか選択肢がありますが、2時間で結果判明するWlagreensのNAATテストが良いと思います。。。と書きましたが、2022年6月末くらいまで無料だったのが、政府の方針変更によりトラベル目的の検査は有償となってしまいました。それでも$128.99(税別?)なので安い方でしょうか。 https://www.walgreens.com/topic/promotion/covid-testing.jsp https://www.walgreens.com/findcare/covid19/testing
しかし、なぜかWalgreensのrapid NAATテストはMA州に実施場所が無く、車で1時間程度のNH州かRI州店舗で受けるしかありません。もっと近場の医療施設や空港だと$250〜270くらいするので、微妙なところです。
現在、有料になったせいか予約はガラガラで、3日後までしか予約できません。なお、何らかの理由で予約した時間に間に合わないと、混雑状況によっては検査を断られる場合があるので注意が必要です。私達もNH州に行く道の渋滞にはまり、15分程遅刻して検査を断られました。二人分予約していて、二人目の時間には間に合ったのですが、「今日は予約がいっぱいなので一人しかできない」と言われました。
渋滞の中、1時間40分もかけて来たのにこれですか。。。ダメ元で「国際フライトでテストが必須なので何とかならないか」と食い下がったところ、二人目スロットで二人分のテストを実施してくれました。こちらに落ち度がある場合でも本当に困っている場合には、必死にお願いすると、意外と柔軟な対応をしてくれる場合があります。
2.5 CIC HealthのPCRテスト
Walgreensのrapid NAATテストよりも安いテストの情報が BIC掲示板 に載っていました。 CIC HealthのPCRテスト で$70です。こちらは平均24時間で結果が出るとのことで、早めに受ければ多少遅くなってもまあフライトには間に合いそうです。わざわざNHまで往復して$130払うよりもずっとよいです。
ケンブリッジ会場は$70で要予約。ボストン(Roxbury)会場はボストン市に住んでいるか勤めている人専用で無料&予約不要。WebサイトからはわかりづらかったのでCIC Healthに電話してBrookline在住と伝えたら、ケンブリッジ会場を使うように言われました。$70は予約時に支払います。もしキャンセルしたら払い戻されるようです。
予約時間の20分ほど前に到着しましたが、すぐに検査キットを渡されました。予めビデオを見ていったので、3分もせずに検査は終わり、採取したキットを渡して建物を出ました。ものすごく効率的です。
検査したのが2時10分くらいで、夜10時に結果のメールが来ました。少し体調不良気味(薬を飲むほどでは無い)だったので心配しましたが、無事にネガティブでした。
2.6 MySOSアプリ
2.6.1 MySOSアプリ
このアプリにあらかじめ必要情報(含陰性証明)を登録して画面の色(最初は赤)を青く(あるいは緑色に)しておくと、フライトのチェックインや日本への入国が格段に楽になります。ただ、フライト72時間以内に受けてネガティブとなった結果レポートや陰性証明(日本フォーマット)は念の為印刷して持っていくべきでしょう(確認されたことはありませんが)。
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/ に貼られている リンク からスマホにインストールできます。日本入国前2週間(目安)にインストールして、まずは名前、日本国内滞在先情報、パスポート番号など入力できる情報を入れておきます。ワクチン接種証明書は3回目(ブースターショット)を受けていない場合は「接種なし」を選ぶそうです。なんで接種無しやねん。検査証明書だけはフライト72時間以内でないと入力できません。
2.6.2 出国前検査証明
- 古い情報(22年7月)
厚労省の 有効な「出国前検査証明」フォーマット から (PDF)日本語・English をクリックすると検査証明フォーマットが開きます。これをダウンロードして、PDFファイルを編集できるアプリ(Macの場合はpreviewアプリでOK)で開き、入手している検査結果の情報を元に、テキストボックスを追記します。チェックボックスには「V」の文字を入れました。
入力するのは、
現在以下です。- 氏名 → 英語で入力しました
- 交付年月日 → WalgreensのNAAT結果が返ってきた日付を入れました
- 生年月日 → 日付は全てYYYY/MM/DDの形式で入れました
- 採取検体 → 鼻孔ぬぐい液 Nasal Swabを選択しました
- 検査法 → 核酸増幅検査 NAATを選択しました
- 結果 → 陰性 Negative一択
- 検体採取日時(Date, Time)
- 医療機関名 → "Walgreens"と、検査を受けた店舗の住所を書きました
WalgreensのRapid NAATテストの場合は、採取検体でNasal Swab、検査法 NAATを選びます。結構簡単です。これと、Walgreensの陰性結果をMySOSアプリからスキャンすることになります。
なお、MySOSアプリには何のNAAT検査かを入力する必要があるのですが、WalgreensのWebサイトで説明を探しても見つかりませんでした。さんざん検索した結果、どうやらAbbott社のID Nowを使っていてるらしいという情報を見つけました(Walgreens Expanding Drive-Thru Testing To 15 New Locations in Seven States, In-store rapid NAAT test (ID NOW))。ID Nowは NEAR法を使っています 。
入力後しばらく(15分〜1時間くらい)したら、MySOSアプリからチェックをパスしたとの通知があり、画面がまず緑色になりました。30分くらいしてもう一度アプリを開いたら青くなっていました。
実際のチェックイン時には、このアプリの画面を見せただけでパスました。さすが当局公認アプリです。陰性証明の原本となるWalgreensのNAATテスト結果(原本と言ってもPDFですが)くらいは要求されるかと思ったのですが。
- 2022年10月アップデート
今回はCIC Health社のRT-PCRテストを受けました。RT-PCRとNasal Swabを選択して採取時間を入力し、検査結果をPCのディスプレイに表示したものをMySOSアプリから写真として撮って、それをアップロードしました。今回は厚生省のフォーマットは作りませんでした。
20分くらい経ってMySOSのステータスがチェック中のままだったのでそのまま寝てしまいましたが、朝起きたらパスしたとのメッセージがスマホ画面に表示されていました。MySOSの画面も青くなっていました。
2.6.3 入国前検疫
日本に到着後、検疫に行く前にいったんチェックがあり、MySOSの青い画面を見せました。検疫では、青い画面の左下のボタン(詳細表示?)を押して2次元バーコードを表示させ、それをスキャンしただけでした。青い画面と2次元バーコードのある画面を表示させるのにそれぞれ10秒くらいかかりました。非常にスムーズでした。
3 日本からアメリカへ(追記)
そろそろ一時帰国も終わりということで、アメリカに入国する際に何が必要かを調べて記録しておきます。
COVIDの状況はどんどん変わっているため、ネット上には古い情報が多いです。そこで、カウンターでのチェックインが第一関門となるJALの情報を見てみます。まずは ここ から。「入国条件を簡単検索」してみると、
- 陰性証明は必要なし
- ワクチン接種証明(fully vaccinated)が必要
- 旅行証明フォーム(CDC用意のPDFへのリンク)
ということがわかりました。米国市民や永住権保持者はワクチン接種証明さえいらないのが地味にずるいですねぇ。
fully vaccinatedの定義や証明に必要な書類はCDCの このページ にありました。7/14/2022アップデートなので最新です。基本的に、(まだ)ブースター無しでfully vaccinatedと認定されるようです。例えばPfizerの場合は2回接種でOKということですね。
しかし、JALの上記ページをもう少し下にスクロールすると、VeriFLYというアプリの 紹介ページ がありました。VeriFLYはJAL版のデジタル証明書アプリであって、あらかじめワクチン接種証明をスキャンし、宣誓書を書いておくことで第一関門突破(搭乗チェックイン)が楽になるようです。ちょうど日本に来る場合のMySOSに相当するものですね。アプリの利用は必須ではなくオプションです。
Google Play Storeから"VeriFLY"を検索してインストールします。氏名と生年月日、メールアドレスを入力し、セルフィーを撮って、送られてきたメールをconfirmするとアカウント登録完了します。
Add Flightsを選んで、フライト情報(アルファベット含む6文字の予約番号も必要)を入れると、そこから次のステップに進むにはフライトの3日前まで待つ必要があるのでしばらく放置します。なお、同じ予約番号の同行者情報も入れておきます。
3日前になったので続きをやります。US citizenでないことを選択し、CVSで発行してもらったCDCのワクチン接種記録をスマホのカメラで撮ってアップロードします。数分後、アプリに審査完了のプッシュ通知が来てView Passがactive(緑色)になりました。なお、同行者(子供)の分はワクチン接種記録をアップロードせずに完了したのですが、よかったのでしょうか。。。
チェックインはアプリの画面を見せるだけででした。また、連絡先の電話番号とemailアドレスをその場で書きました。ビザ情報の入力に若干手間取っていましたが、簡単に終わりました。
アメリカ入国時にはcovid関係のチェックはありませんでした。いつものようにビザとI-129Sのような関係書類をチェックし、顔写真と指紋を採取して、こちらも簡単に終わりました。今回は入国スタンプを押してもらわなかったのですが、特に問題無いようです。
4 終わりに
フライト72時間以内の陰性証明が必要、という日本の入国条件は2022年9月から緩和され、3回接種済みの証明書があれば、それでもOKとなりました。しかし、CDCでさえ2回接種済みをfully vaccinatedと定義しているのに、どうして日本は3回にするかな。
なお、領事館に発行していただくCovid陰性証明免除のレターは入手できれば強力ですが、入手に要する準備が大変かつ時間的な要件が厳しいため、気軽には使えません。医師にレターを書いてもらうのに結構なお金もかかりますしね。