1. はじめに
前回引っ越ししてから4年、そろそろアパートの次の更新連絡が来る頃と思っていたら、次は更新不可の連絡が来ました。なんと! 日本では通常、家主が一方的に契約更新を拒否することはできないのですが、アメリカでは普通にありえます。仕方なく次のアパート探しを始めました。
2. アパート探し
契約更新不可な理由は、アパートが数十年に一度の大規模修繕のタイミングに来ているためとのこと。それなら早くからわかっているはずなのに、どうしてもっと早く連絡してくれないのか。。。
不動産エージェントの知り合いに相談したところ、9月入居のアパート探しはすでに終盤に差し掛かっているため、これから毎日アパート探しサイトをチェックし、一番乗りでコンタクトするようにアドバイスしてくれました。家族はすでに日本に一時帰国してしまっているので、見学も一人でやらなくてはいけません。そして私も7月末から1ヶ月の一時帰国予定です。それまでには契約完了させないと。
zillowやapartments.comといったサイトで条件にあったアパートを探します。Covid以来、ここ数年のインフレでボストン近郊の家賃が爆上がりしているので、なかなか希望にあった物件が見つかりません。ボストンにある子供の学校まで電車で30-40分以内で通える、が希望条件のトップにあるので、どうしても家賃が高くなってしまいます。
希望にあう物件にはどんどん見学希望のメールを送ります。返答率は半数以下です。返事しないなら載せるなよ。。。そして見学できるのは2割ほど。見学できた数少ない中から、次のアパートを決めなくてはいけません。結局、5件ほど見学したところで決めました。予算が厳しいこともあり、だいぶ妥協しました。
3. 引っ越し
引越し業者4件に相見積もりを出しました。前回もそうでしたが、やはり大手は高いです。結局、一番安い見積もりを出してきた、前回と同じ業者に決めました。1時間あたり$159は、なんと4年前から変わらず。まるでインフレが無かったかのようです。前回はその業者がアパートビル共用部分の壁に穴を開けて$300の請求が来てしまいました。安いところは訳ありなのです。
1ヶ月ほど日本に一時帰国した後の2週間が引っ越し準備期間です。新旧アパートの契約期間を数日重複させ、その間になるべく自分たちで大事な食器などを運ぶともに段ボール箱つめをします。チェストやベッドなどの大きな家具はそのままにしました。できるどころは自分たちでやって、なるべく引っ越し費用を抑える作戦です。
引越し当日、時間通りに業者が来ました。カザフスタンからの3人組。同じアジア系で親近感がわきます。ところが、どうも作業が遅いような気がします。5,6時間に見積もりに対して、運び出しだけで3時間以上かかりました。時折作業員の姿が見えなくなります。サボっていないですよねぇ。。。
荷物の運び出しが終わり、私が退去するアパートの掃除機がけをして新しいアパートに移動しても、しばらく彼らは現れません。不信感が募ります。極めつけはベッドの組み立てです。1台のIKEAベッドに3人がかりで、ああでもないこうでもない、と1時間半以上かけています。スマホでIKEAのマニュアルを表示させて見せようとしても、いらないと言います。
結局、見積もりよりも1.5〜2倍の時間をかけて夜9時までかかりました。もちろん、かかった時間で請求されます。見積もりとの差異と作業効率の悪さに文句を言ったのですが、いろいろと言い訳をして自分たちの正当性を主張します。しぶしぶ言い値を支払いましたが、チップは一人$20しかあげませんでした。文句を言っていましたが。。。実際にかかった時間x単価は明朗会計なようで、時間が引き伸ばされたらそれまでです。今回はその作戦にやられた気がします。今度引っ越しするとしても、ここは2度と使いません。
もっとも、単価が安いので、ようやく他社並みになったという考え方もあるかも。彼らも体を張って時間を伸ばしているわけで、消耗戦です。
4. 隣人登場
引っ越しの翌日昼過ぎに、ドンドンと非常に大きな音で玄関ドアをたたかれました。叩き方に怒りが感じられます。。。おそるおそるドアを開けると、下の階に住む60-70代くらいのインド系らしき御婦人でした。すごい勢いで騒音の文句を言っています。何の音がうるさいのか、足音なのか、家具を動かす音なのか聞いてみましたが、どうも要領を得ません。
どうやら、深夜2-4時の騒音に文句を言っているようです。その時間は私達家族は寝ています。御婦人の勢いに、隣人がびっくりしてドアを開けて様子を見に来たところ、「深夜2-4時に騒いでいたのはあんた達なの!?」とやはりすごい勢いで隣人を問い詰め始めました。攻撃の矛先が逸れたので、私はドアを締めてそれ以上関わり合わないにしました。結局どう解決したのか、しなかったのかよくわかりません。私達もしばらくは大人しく生活したほうが良さそうです。。。
5. 新アパート
新居は前のアパートから車で10分くらいの隣町にあります。大通りから少し奥まったところにアパートのビルがあって、繁華街の大きな交差点に面していた前のアパートよりもだいぶ静かです。部屋の窓からは芝生と大きな木が2本見えるところが気に入っています(隣の家の庭です。。)。家賃も駐車場代分下がりました。
前のアパートは駐車場が徒歩5分のところにあって不便でしたが、今回はビルの眼の前にパーキングスロットがあり、歩く必要がほとんどありません。そして暖房費も家賃に含まれています。良いところはこれくらい。
だめなところ(妥協ポイント)は、台所とバスルームがとても狭いことと、床が尋常でなく斜めなところです。前のアパートも床が斜めだったのですが、今回は輪をかけて角度が急です。車輪付きのワゴンが勝手に動きます。そして冷蔵庫のドアが隣の台につかえて70度くらいしか開きません。ものすごく不便。日本では考えられない設計の杜撰さです。
前のアパートは築100年を超えた歴史的建物指定のビルにあったので、床が斜めなことくらいはあっても不思議じゃないと思っていたのですが、今回のビルはまだ築60年です。元々の作りが悪いのでしょうか。
バスルームは作りの安っぽさも含めて、まるでワンルーム賃貸マンションのユニットバスのようです。いちおう体が伸ばせるタイプですが、幅が異常に狭く、寛げません。まあ、数年しか住まないし、このあたりは諦めるしかありません。アメリカでは、お金を出さないと良いものが手に入らないのです。
マスターベッドルームは、前のアパートよりも更に広いです。このスペースを台所とバスルームに回してほしかった。セカンドベッドルームの奥に、壁と屋根で囲まれたバルコニー(サンルーム)もついています。全般的に狭いアパートなので、ここをうまく活用したいところです。