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1 はじめに
日本、アメリカ共に確定申告シーズンですね。私は1月中に準備を開始して、ようやく本日、日本とアメリカの確定申告が完了しました。
2年前、初めてアメリカの確定申告をしたときのことを こちら で記事にしています。
2 日本の確定申告
日本の自宅コンドを賃貸に出しているのですが、2023年は収入が経費を超えてしまったので日本でも確定申告することになりました。日本の確定申告をするのはほぼ10年ぶりで、すっかりやり方を忘れています。。。
まずは青色と白色から。青色は事前申請が必要とのことで、白色確定です。
私はアメリカ在住で「非居住者」なため、マイナンバーを持たず、e-Taxが使えません。オンラインで収支内訳書と申告書を作成してPDFを納税管理人をお願いしている親族に送って、印刷・郵送していただきました。最近は押印が廃止になったので、少し楽になりました。
書類の作成は国税庁が親切なガイドを用意しているのでだいぶ助かりました。特にこのあたり:
- https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2023/pdf/019.pdf
- 令和5年分 収支内訳書(不動産所得用)の書き方
- https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/0023005-091_02.pdf
- 白色申告者の帳簿とその記帳のしかた
- https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/kichou07.pdf
- 帳簿の記帳のしかた 不動産所得者用
減価償却費の計算が最初さっぱりわからず、苦労しました。 コンドの購入契約書に記載してある消費税から建物価格を計算(5% → 21倍)し、2009年より前の購入のため更に0.9倍したベース金額を算出して、これを毎年決まった額だけ償却することがわかりました。1年の償却額は:
- 賃貸利用 → 47年償却 → ベースの0.022倍
- 住居利用 → 70年償却 → ベースの0.015倍
帳簿は後付で作成しましたが、前回確定申告したときに作ったかなぁ? 提出はしませんが、値の検算に役立ちました。
必要な領収書等を用意しておけば、数日で終わると思います。
3 アメリカのTax Return
勤め先からもらえるW2書類や金融機関のWebサイトからダウンロードできる1099書類の入力は大したことありませんが、日本の銀行・証券口座を全てドルに換算して入力するのがとても面倒です。そのドル換算も年間を通じてドルベースの最高額を計算しなくてはなりません。どうしてFBARのように、その年のレートで計算させてもらえないかなぁ。。
まあ、このあたりは手間と時間がかかるだけで、いちばん大変なのは数字の突き合わせや抜けを探すことなのですが。Tax Returnアプリが生成した書類を去年の分やW-2や1099等の書類と突き合わせたり、数字を計算しながら追っていくことをします。大抵はミスがいくつも見つかります。
3.1 FreeTaxUSA
アメリカの確定申告であるTax Returnの準備のために、これまでTurboTaxを使っていましたが、今年はより安価な FreeTaxUSA を使ってみました。FreeTaxUSAはfederalが無料、州を入れても$14と破格です。
TurboTaxを使ったのは1年前なのであまり覚えていませんが、使い勝手はほとんど差がない印象を受けました。ところどころでDeluxe等に誘導しようとするところまで似ています(笑)。FreeTaxUSAはW2等の書類をアップロードして値を自動で読み取るのではなく、手動入力ですが、大変なのはそれ以外の部分なので大した差にはなりません。
ところどころで作成中の書類が表示できるのが便利です。TurboTaxにはこの機能は無かったような気がします(自信なし)。
日本の確定申告で面倒だった減価償却費の計算は自動でやってくれます。アメリカの制度の方がやや単純で、購入金額の建物分を40等分して毎年定額を償却するようです。
3.2 Underpaynent Penaltyの落とし穴
日本では本業以外の、賃貸や株式等の収入は確定申告時に支払えばそれでよいと思いますが、アメリカは確定申告時ではなく、その年の間に支払っていないといけないそうです。未払税金が$1000を超えるとペナルティを課されるおそれがあります。私はこれを知らず、FreeTaxUSAのWarningが出てやっと気が付きました。
私の住むMA州も同様のペナルティがあります。
正しくは、4半期ごとに1040-ESというformを使うなどして納めるか、勤務先に依頼して月々のサラリーから天引きしてもらう必要があるそうです。
幸いなことに、去年の税額100%以上が既にW2上で天引きされていたため、温情措置でペナルティーを逃れました。今年は計画的に支払わないと。。。
4 FBAR
確定申告ではありませんが、これもやらないといけません。 https://bsaefiling.fincen.treas.gov/NoRegFBARFiler.html
Tax Returnの8938フォームとは違い、FBARの年間共通為替レートを使います。 https://fiscaldata.treasury.gov/datasets/treasury-reporting-rates-exchange/treasury-reporting-rates-of-exchange 12/31/2023 Japan Yen Japan-Yen 141.47
Tax Returnが完了し、FBAR用ドル計算が終わっていれば、ほぼコピペのみで1,2時間で完了すると思います。
5 終わりに
自力でのアメリカ確定申告は3年目ですが、相変わらず知らなかったことが出てきます。来年はもっと楽になるといいなぁ。