Daydreaming in Brookline, MA

Mastering Emacsを読みました

1 はじめに

評判が良いのでMickey Petersen著の Mastering Emacs を読みました。emacs 歴30年(うち不使用期間20年以上 笑)の私にも役立つでしょうか。

2 Mastering Emacs

2.1 電子版のみ

まずは紙の本を探したのですが、電子版しかありませんでした。電子版に$49.99は高いような。なんと、日本語版が最近追加されています。$49.99に込みなのは日本人的にありがたいと思いますが、私は英語版で読んでしまいました。

2.2 本の紹介

Mastering Emacsは、emacs lisp (elisp)の深い知識無しでどこまで効率的に emacs が使えるかをマニアックに追求した本です。若干退屈な最初の数章を抜けると、次から次へと使える技と、その背景にある考え方が紹介されます。ただのcheat sheetではありません。著者は emacs をこう使うべき、という実践的な哲学を持っています。

私としては、特に以下の点が役に立ちました。レベル低いです。。。

  • ヘルプ(C-h)の使い方。 → ほとんど使っていませんでした。googleよりも速く確実。これが使えるようになるとgoogle検索やcheat sheetの使用頻度が減りそう。
  • キャラクター単位の移動を常用するな。キーリピートの速度が限界になる。 C-数字 との組み合わせ(eg, C-8 C-f)、単語単位の動き、カッコ内外への移動、検索など、ずっと効率的な移動がある。 → 衝撃的でした。キーストロークを最少にする移動は vi/vim の専売特許だと思っていました。このあたりをマニアックに解説した4章だけのために本書を買う価値があると思います。

さらっと読んだだけでは消化不良になるので、私は自分の emacs cheet sheet に追記しながら読みました。無意識に使えるようにマッスルメモリーに叩き込むべく練習中。目指せ、至高のemacs使い!

3 感想

elispに踏み込まないということで過度の期待はしていませんでしたが、$49.99という高価な値段設定に負けない良書でした。elispを学ぶ前にもまだまだできることがあります。IDEランキングなどで、ちまたではすっかりオワコンな雰囲気を醸しているemacsですが、至高のツールであることが再確認できました。高価ですが(くどい)買ってよかったです。