Dreaming in Greater Boston

アメリカから日本の確定申告を準備する(令和6年分)

1 はじめに

こんにちは、ボストン近郊在住の きょうす です。

年明け早々、日本の確定申告の準備をしました。賃貸に出している自宅の収入が減価償却+基礎控除分を超えてしまっているため。去年一度やっているので、だいぶ楽にできましたが、いちぶハマった点もありました。

2 確定申告準備

令和6年分の確定申告の期間は今年(令和7年)の2/17(月)~3/17(月)までです。

2.1 資料集め

申告するのは賃貸に出している自宅だけなので、賃貸収入と経費の詳細を集めます。リロケーション会社のWebサイトに出ている以外、自宅の管理費や修繕積立金の詳細を管理会社から取り寄せ、原状回復工事の領収書を発行してもらいました。

減価償却費の計算は去年したものがそのまま使えます。支払った固定資産税等のエビデンスは手元にありました。

2.2 帳簿作成

まずは申告する内容のベースとなる帳簿の作成です。

帳簿といっても、スプレッドシートで作った簡易版です。去年作成したものをコピーして使いました。確認のため、1件1件個別に入力したものと、総額が合うかを突き合わせます。非生産的なくせに地味に大変な作業です。。

2.3 申告書作成

国税庁 確定申告書等作成コーナー から作成します。去年申告したデータを読み込ませると、名前な年齢などの個人データや賃貸の基本情報が入ってかなり楽になります。

2.3.1 収支内訳書

作成した帳簿を元に収支内訳書を作成します。質問に答えていくと最後にPDFファイルが出力される流れです。役所が作ったWebアプリケーションにしては、なかなか使い勝手が良いです。

2.3.2 白色確定申告書

収支内訳書と同様に、質問に答えていくと完了します。しかしここで問題が! 私は非居住者であるのに、定額減税の3万円が勝手に入力されてしまうのです。定額減税は居住者のみのはずです。住所などの入力は去年と同じだし、何でそうなるのかわかりません。

税務相談チャットボットのふたば は役に立たないやつでした。こういうチャットボットが役に立ったためしがありません。

仕方がないので 確定申告電話相談センター に営業時間まで待って電話をかけます。定額減税を入らないようにする方法を質問すると、手書きで申告書を作成するか、印刷して手で修正すればよいとのことでした。定額減税のQ&Aではあれだけ居住者を強調しているくせに、居住者のみを前提としたWebアプリの作りになっているとは。。。

プリンタで打ち出して、手で修正して、それをスキャンするという手順はあまりに時代にそぐわないので、Mac用のフリーなPDFエディターアプリ PDFgear を使うことにしました。このアプリ、拡張子.pdfの関連付けを勝手に変えたり、ログイン時にバックグラウンドで勝手に起動したりと、とても行儀の悪いプログラムです。

ところが、実際にPDFファイルを修正しようとしても、ファイルのオーナー(国税庁)にプロテクトされていてできません。なんなのこれ! ファイルをエキスポートしても駄目でした。余計なことをしやがって。。。

心が折れかけましたが、印刷は禁止されていないので、PDFファイルに「印刷」することを試してみることにしました。その結果、いったん(PDFgearを使ってドキュメントのみの)印刷として作成したPDFファイルは修正できることがわかりました。

あからさまに数字を書き換えると不信感を持たれるかもしれないので、数字を二重線で消して、新たな数字を書き加えるように修正しました。

なお、PDFgearを使うと、PDF内の数字を含む文字を書き換えたり追記したりできるのですが、操作性が極悪です。なんでこんなアプリの評判がよいのだろうか。

3 終わりに

確定申告の期間はまだなので、準備はここでおしまいです。2回目なのでとても楽にできました。

行儀の悪いPDFgearは、ファイルの関連付けを元に戻したりバックグラウンド起動を禁止したりしていたら、印刷ダイアログが出なくなってしまいました。なんだこれ。用無しになったので、速攻でアンインストールしてやりました。