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1 はじめに
複数のWindows 10 VMが必要になったのでVirtualBox上でVMをクローンしたのですが、単にクローンするだけだとうまくいかないことがわかりました。これは、Windowsインスタンスのユニークな(筈の)ID(GUID)が同一のVMが複数作られてしまうためです。これを解決するには、クローン元となるWindows VMをgeneralizeしてGUID等を取り除き、それをクローンして、クローンしたVMに個別のGUID等をアサインする必要がありました。
2 クローンVMを作る
2.1 Windows 10のISOファイルを取得する
Windows 10のISOファイルは合法的に Microsoftのダウンロードページ から入手可能のようです。以前はMicrosoftのISO生成ツールを使わないといけなかった気がしますが。。。また、 このページ からもISOファイルへの直リンクがはられています。
2.2 クローン元Win10 VMをつくる
注意: 英語版OS&VirtualBoxを使っているため、メニュー等が英語です。
2.2.1 Win10のためのVM作成
- VirtualBox起動 > New > Name: <Win10>, Type: MicrosoftWindows,
- Version: Windows 10 (64-bit)
- > Next > Memory: 2048 MB > Next > Create > Next (VDI)
- > Next (Dynamically allocated) > 50GB > Create
2.2.2 Win10インストール
- Settingsをクリック > Storage > Contoroller:SATA > Emptyをクリック
- > ディスクアイコンをクリック (ドロップダウン) > Choose a disk file… > ISOファイルを選択
- > OK > Start
- > Next (English (US)) > Install Now > I don’t have a product key
- > Windows 10 Pro > Next > I accept the license terms > Next
- > Custom: Install Windows only (advanced) > Next (Drive 0)
- (インストールが始まるので1時間ほど待つ)
2.2.3 Audit Modeに入る
- "Let's start with region…"の画面に来たら Ctrl+Shift+F3 を押す
- (リブートする)
- Cancel and close (System Preparation Tool)
2.2.4 Guest Addtionsを入れる
- VirtualBox menu > Devices > Insert Guest Additions CD image…
- Run D:\VBoxWindowsAdditions.exe > Nextを2回押す > Install > (待つ)
- > Reboot now > Finish
- リブート後、cancel and close (System Preparation Tool)
- VirtualBoxメニュー > Devices > Drag and Drop > Bidirectional
- > Devices > Shared Clipboard > Bidirectional
2.2.5 アプリなどを入れる
- タイムゾーンを変更する
- Settings > Time & Language > Eastern Time (US & Canada)
- 必要なアプリを入れる。FireFox, Chrome等。
2.2.6 Generalizeする
- C:\Windows\System32\Sysprep\sysprep.exe 実行
- > Enter System Audit Mode, Generalizeをチェック, Shutdown > OK
- (電源が落ちるまで数分待つ)
- スナップショットをとっておく
これでクローン元となるVMが出来ました。
2.3 Win10 VMをクローンする
- VirtualBox > <Win10> VM > VMを右クリック > Clone
- Name: <w10-1>, MAC Address Policy: Generate new MAC addresses for all network adapters
- > Next > Full clone > Next > Current machine state > Clone > (数分待つ)
2.4 クローンしたVMを構成する
ここからはクローンした各VMに対して行います。
- クローンしたVMを実行 > (20分くらい待つ) > (まだAdministratorのまま)
- 待っている間、他のVMをクローンするとよいです
- > System Preparation Tool > OOBE, Generalizeのチェックを外す, Reboot > OK
- > (数分待つ)
- > Region: US Yes > keyboard: US Yes > adding another keyboardをスキップ
- (待つ) > Accept
- > Set up for personal use > Next > 適当に入力。例: test@test.com > Next
- > passsword: <適当に> > Next > Oops > Next
- > userを適当に入力 > Next > Security questions: 面倒なので全て同じ回答にするとよいかも
- > privacy settingsは全てNoにする > Accept > Skip > Not now (Cortana)
- (数分待つ)
- hostnameを変更する
- Settings > System > About > Rename this PC > <w10-1> > Next
- > Restart later
- シャットダウンし、スナップショットをとっておく
これでクローンしたVMがまともに使えるようになりました。
3 終わりに
Windowsの場合、クローンを作るのにも結構手間がかかります。クローンしたVMそれぞれに対して行わなければならない手順があり、それを考えると、何度もOSをインストールする場合と比べてそれほど楽になるわけでは無いという、やや残念な結果となりました。