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1 はじめに
2年半ぶりに一時帰国中の きょうす です。久々に日本に帰ってみて、日本のよいところとアメリカのよいところに思いを巡らせてみます。日本は東京横浜あたり、アメリカはボストン周辺を想定しています。
2 日本がいいところ
2.1 食事
2.1.1 食事がおいしくて安い
全般的に日本の食はレベルが高いと思います。和食だけでなくイタリアンもフレンチもです。ボストンにはNorth endというイタリアン街がありますが、日本レベルで満足できる店には出会っていません。
なので、基本的には自炊をするのですが、納豆やマルちゃん焼きそばなど日本から取り寄せるものは、日本より3倍くらい高いです。カリフォルニアで作っている米は日本より安かったのですが、最近のインフレで高くなってしまいました。日本人として、和食系の食材無しでは生きていけないので、仕方なく買っていますが。
一方、一般的な肉野菜は、味はともかくアメリカが安いです。
2.1.2 海産物が種類豊富でおいしい
ボストンと言えばシーフードですが、ロブスター、クラムチャウダーが有名で、オイスターやサーモンが美味しいです。が、海産物は日本の圧勝です。安くて種類が豊富で新鮮で美味しい。日本に一時帰国したら、アジやイワシの寿司を食べるのを楽しみにしていました。
ボストンの寿司レストランは、日本にある回転寿司に歯がたちません。それでいて高級な値段を取るので全く行かなくなりました。
2.2 接客業、サービス
2.2.1 無料サービスの質が高い
日本の接客、サービスは素晴らしいと思います。愛想がよくて丁寧で、アメリカの殺伐とした接客とは全く違います。アメリカも中級以上のレストランのサーバーは愛想が良いですが、チップを15〜25%ももらっていますからね。タクシー運転手に至ってはチップを取るくせに愛想が悪く、クレジットカード払いしようとすると現金を要求してきたりします。
アメリカで日系業者から日本品質のサービスを受けた時には、ありがたくて涙が出そうになります。今回一時帰国中に郵便局に行ったのですが、窓口の人の対応に感動しました。やはり日本の接客は素晴らしいです。
2.2.2 髪を切るのが安い
一時帰国するまで我慢して、日本にきてから散髪に行ったのですが、カット・シャンプーで税込み\1100でした。こんなに安くてどうやって黒字になるのでしょうか。とても不思議です。
住んでいるBrooklineにはヘアサロンがたくさんありますが、どこも高いので、Buzz cutというバリカンのみで坊主刈りにするカットばかりしていました。それでも$25 + 税金 + チップ20%くらいはします。もっと安い店でも15ドル以下でカットできる店(もちろんチップ税別)は見たことが無いですね。
2.3 医療制度
日本は政府の規制のおかげで医療費がリーズナブルに抑えられています。自由診療でさえ安いです。
先日、一時帰国中に自費で人間ドックを受けましたが、胃カメラ混みで4万5千円しませんでした。激安と言って良いと思います。
アメリカは高額な医療費のせいで、保険が複雑で使いづらいものになっています。私の加入している保険の場合、"deductible"という、患者が100%自己負担する額が年に数十万円に設定されていて、風邪やインフルエンザにかかったくらいでは医者にかかる気になれません。
そして何故か、歯科と眼科が別保険になっています。これらにはそれぞれ別のdeductibleがあって、保険が負担する年間上限金額が設けられています。歯科保健は大きな治療をすると患者の負担率が上がるという不思議な制度になっています。
2.4 その他
2.4.1 安全
日本の治安は悪くなってきたとは言え、まだまだ安全ですね。夜に一人歩きしていても怖くありません。
先日、親族が現金のみ数万円の入った財布を紛失したのですが、1週間ほどして警察から連絡があり、全額無事に戻りました。親切な人が届けてくれたのですが、改めて日本人のモラルの高さに感動しました。
2.4.2 トイレ
日本のトイレはきれいで清潔で、おまけにウオッシュレットまでついていて感動モノです。トイレットペーパーもやわらかくてお尻が痛くなりませんし。
2.4.3 電車
日本の電車は時間に正確できれいで運賃が安くて、しかもとても便利です。通勤時間帯に混みすぎているのが難ですが。
3 アメリカがいいところ
3.1 仕事
IT系の職場にあてはまると思いますが、日々の業務において、物事が効率的、論理的に進み、あまりストレスがたまりません。
アメリカの職場は人員の流動性が高いです。できない人はクビになり、できる人はよりよい職を見つけて転職していきます。そのせいで、日本によくいる「仕事のできない人」は職場にほとんどいません。仕事のできない人と一緒に仕事をするのは、コミュニケーションコストが高くつき、ストレスがたまりますが、それが無いのがアメリカで仕事をするメリットの一つと思います。
アメリカではチームの生産性を最大化するように業務が最適化され、日本では(結果的に)各人の我慢の総量を最大化するように最適化されているように感じます。日本人は生真面目で同調圧力が強いので、迷惑をかけたくない、と我慢ができる限界まで頑張ってしまう傾向があるのだと思います。
全般的に、仕事はアメリカのほうが良いと思います。現在、ビザを取ることが極めて大変になっていますが、運良くアメリカで働くチャンスがあったら、是非ともチャレンジしていただきたいです。
3.2 食事
例外的に赤身のステーキとサーモン、ラム(子羊)はアメリカの勝ちです。アメリカの海産物は壊滅的ですが、サーモンだけは脂が乗っていてとても美味しいです。アメリカのラムが美味しいのは意外な発見でした。子羊1頭分(?)のアバラ肉片側のようにラックで売っています。低温調理器で全体に熱を通し、最後にフライパンで焼色を付けると最高です。
3.3 子供やお年寄りに優しい
子供がまだ小さい頃、子供と一緒に電車に乗ると、ほぼ席を譲ってもらえました。シルバーシート(相当)でなくても、お年寄りが電車に乗ってくると、必ず誰かが席を譲ります。